過食症(非嘔吐過食)を発症したのは、第一子を出産して3か月ほどしてから。
妊娠~出産の間に約7kg体重が増加。産後2か月で4kgほど自然に落ちたものの、そこからは一向に体重が減らず。慢性的な寝不足、ホルモンバランスの変化のせいか、毎日とにかく甘いものが食べたい。一方で、早く妊娠前の体重・体型に戻りたいという焦りが常にあった。毎朝体重計に乗りアプリに記録。食べ物でも飲み物でも、何か少しでも口にしたらに都度カロリー計算。
当時子どもはまだ月齢が低く、買い物以外で外に出かけることもほとんどない。ダイエット目的で運動する時間も体力もないため、とにかく摂取カロリーを抑えることに毎日必死だった。
ある日、甘いものを食べたい欲が爆発した私は、「そうだ、スーパーで好きな菓子パンを好きなだけ買い物かごに入れて食べよう。たまにはそんな日があってもいいだろう」と思い立つ。夕飯の材料を買いにスーパーへ行った際、パン売り場で一袋5個入りのオールドファッションドーナツ、その他菓子パン複数を買い込んで帰宅。そしてそれらを、むさぼるように一気に食べた。
それをきっかけに、その後も月に1~2回ほど「甘いものを好きなだけ買って一気に食べる」日を作るようになった。その頃は頻度こそ少ないけれど、回を追うごとに買い込む量が増えていった。
最初の何個かは幸福感を感じながらおいしさを味わう。でも途中から段々と、胃にひたすら詰め込む作業になっていく。お腹は苦しいのに、目の前から食べ物がなくなるまでやめられない。なにより、仕事から帰ってきた夫にお菓子の残骸を見られたくない。こんなに食べていると知られたら絶対に引かれる、恥ずかしい、知られたくない。そんな思いで、証拠隠滅のためにとにかく口に入れて飲み込む。
段々と、自分の食行動が病的なものになってきているという感覚が生まれてきた。
最初のうちはコンビニやスーパーへ買い出しに行っていたけれど、大量の甘いものを買い物かごに入れてレジに持っていき、店員にかごの中身と自分の顔を見られるのがとても恥ずかしい。また寝不足の体で、月齢の低い我がが子を連れて出かけるハードルもあり、途中からはデリバリーを使うようになった。言うまでもなく、店舗に行って買うよりもはるかに高く、常識的に考えれば信じられないほどの無駄遣い。
でもそれ以上に、甘いものを今すぐ大量に食べたいという欲求が湧いてくる。一歩も外に出ることなくその欲求を満たせてしまうデリバリーの手軽さから、一度に数千円の出費でも抵抗感が薄れていく。そうして過食の頻度もどんどん上がっていった。
そうこうしているうちに、産後2か月過ぎてから横ばいにだった体重も、当然痩せるどころか右肩上がりに。過食をしながらも「妊娠前の体重・体型に戻りたい」という気持ちは産後常にあるので、過食するたびに罪悪感。「絶対今日で過食は最後にする」と、毎回心に誓う。翌日は朝・昼の食事を抜くなどし、体重を調整しようとするけれど、何日かするとはまた過食欲求が湧いてくる。
こうして気づけば過食から抜け出せなくなっていた。
過食になってしまった根本的な原因については、もう少し詳しく自分の中で整理して、今後記録していきたい。
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